火災警報器は選び方が大切!検知方式や型の違いを徹底解説
すべての住宅に設置が義務化されている住宅用火災警報器ですが、皆さんはどのようなタイプのものを使っていますか?この記事では火災警報器の選び方を紹介します。システムの違いや、電源方式の違いなど細かく解説していくので、ぜひ最後までご覧ください。
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住宅用火災警報器はなぜ必要?
火災は、できるだけ早く発見して対策をとることが、被害を最小限に抑えるためのポイントです。住宅用火災警報器は、火災によって生じた炎や熱を敏感に感知して、警報ブザーや音声によって知らせてくれます。素早い避難や初期消火につなげられるため、火災警報器の普及率上昇に伴い住宅火災の死者数は減少しています。
【火災警報器】「煙式」(光電式)と「熱式」の違い
住宅用火災警報器には、煙式と熱式の2種類があります。ここでは、それぞれの特徴を見ていきましょう。
「煙式」(光電式)とは
煙式火災警報器は、火災によって発生した煙を感知するシステムの警報器です。煙式火災警報器の内部に一定の濃度がある煙が入ると、発光ダイオードの反射により受光部へ信号が送られ、警報を発します。最も広く採用されている火災報知器のタイプで、火事の早期発見が得意なので、寝室や階段、廊下や居室などに設置することが一般的です。
「熱式」とは
熱式火災警報器とは、燃え上がる炎によって発生した熱を感知するタイプの警報器です。感知の精度は煙式火災警報器よりも劣っていますが、キッチン等の煙が発生しやすい場所へ設置する場合は、誤作動防止のためにも、こちらの熱式災警報器を利用することがあります。
火災警報器の電源方式の種類
火災警報器の電源方式の違いを見ていきましょう。
「電池式」とは
電池式火災警報器とは、その名の通り電池を入れることで動くタイプのものです。電気の種類には、9V型と単三型、リチウム電池などがあります。電池を入れ替えるだけなので電気工事の必要がなく手軽に使用できることがメリットですが、いざというときに電池が切れて警報器が作動しなければ意味がありません。電池が作動するかどうかは定期的に確認して、必要があれば交換しましょう。
「AV100V式」とは
AV100V式火災警報器を使用する際は、一般電源を用いて作動させます。電力の供給が止まらない限り、動作が中断する心配がないので安心です。しかし、初めに警報器を設置する際には電気工事の必要があるため、少々手間に感じるかもしれません。
動作方式の種類
警報器の動作方式には、単独型と連動型の2種類があるので、それぞれの特徴をご紹介します。
単独型
単独型火災警報器は、火災を感知した警報器のみが反応して警報を発するタイプです。他の場所で火災が起きた際には、特に反応することはありません。
連動型
連動型火災警報器を使用する場合は、家に設置してある複数個の警報器を全て連動させておきます。連動設定を行うことで、どれか1つの警報器が火災を感知したときに、すべての警報器に情報を送り、火災の発生を知らせるシステムです。各部屋に素早く情報を送ることができるため、単独型よりも安全性が高いでしょう。
照明機能の有無
夜間に火災が起こった場合、明かりがなくて通路や足元が見づらく、パニックを起こしてしまったり避難の速やかさに支障をきたしてしまったりする可能性があります。住み慣れた住宅であれば、普段は暗闇の中でも歩くことができるかもしれませんが、緊急時にはその限りではありません。
逃げ遅れを防ぐためにも、住宅用火災警報器が反応すると、警報ブザーが鳴るとともに室内を照らしてくれる機能のついた製品があります。
火災警報器交換の目安は?
住宅用火災警報器はおよそ10年が寿命だといわれています。古くなってくると中の部品が劣化してしまい、感知しなくなってしまう可能性があります。いざ使おうとしたときに、うまく作動しなければ意味がありません。新品を設置する際には、本体に設置年月日を記載しておくとわかりやすいでしょう。
まとめ
今回は、火災警報器の選び方について解説しました。火災警報器は感知のシステムや電源方式、動作方式などさまざまなタイプのものが販売されています。本来は、火災が起きないことが一番良いのですが、万が一火災に巻き込まれてしまった場合に備えて、きちんと警報器を設置しておきましょう。設置するだけではなく、定期的な点検や交換も忘れないようにしてくださいね。
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